カルトナージュ教室

円弧を描く その2

円弧を描くためにコンパスがよくつかわれますが、多くのコンパスの芯は結構な太さで誤差が出がち。コンパスで描いた線の交点を求めるのはさらに誤差が出ます。

できるだけ計算で求めておいてから、コンパスの使用を最小限にすると誤差も抑えられるはず。

たとえば、100mmの幅で20mmの高さの円弧を描きたいとき。

ABの長さは100mm
AC=BC(CはABの中点)
CDの長さは20mm
CD⊥AB(CDとABは垂直に交わる)


求めるのは円弧の半径OB


三角形BODと三角形BACは∠DBOと∠CBAが同じ直角三角形なので相似(形が同じ)

三角形BACについて、辺ABを求める

辺BC=20
辺AC=50

三平方(ピタゴラス)の定理より
辺ABの2乗=辺BCの2乗+辺ACの2乗
辺ABの2乗=20×20+50×50
辺AB =√2900=√29×10

三角形BODと三角形BACが相似(形が同じ)だから各辺の比が同じ
辺BO:辺BA=辺BD:辺BC
辺BO:√29×10=√29×5:20

比の外項の積と内項の積は同じ
1:2=3:6の場合1×6=2×3ということ

辺BO×20=√29×10×√29×5
辺BO=29×50÷20
辺BO=72.5

ということで、コンパスで半径72.5mmの円弧を描きます。

ふぅ、頭の体操でした。